■生命科学
■バイオテクノロジー
■遺伝子工学
■分子生物学


呼吸

呼吸とは







呼吸とは


息をすることを呼吸という。
人間は息を吸ったときに肺から酸素を体内に取り入れる。
そして代わりに二酸化炭素を吐き出す。
これを外呼吸という。
息を止めると苦しい。これは体が酸素を求めているからだ。


生物が生きていくために呼吸は必要な生理現象なのだ。
生物は生命を維持するために体内で酸素を消費し、不要になった二酸化炭素を体外に排出しているのである。


物質が酸素と化合することを酸化という。
酸化すると熱が発生する。
特に高熱の発生を伴う急激な酸化を燃焼という。


酸化を動力として利用しているのが、エンジンだ。
エンジン内部では、燃料が空気中の酸素で酸化され、燃焼による熱が発生する。
この熱が空気を膨張させてピストンを動かすのだ。
この燃焼のプロセスによって、燃料と酸素から、水と二酸化炭素が生成される。


エンジンは燃料(ガソリン等)がなければ、動作しない。
一方で、燃料があっても酸素がなくても動作しないのだ。
燃料と酸素のどちらかが欠けても、熱が得られないからである。


細胞の活動は様々な化学反応によって成り立っている。
化学反応が起こるためには、熱などのエネルギーが必要である。
これを活性化エネルギーという。


食事で得た炭水化物が、細胞にとっての燃料である。
この炭水化物を呼吸で得た酸素で酸化し、熱を得る。
この熱が活性化エネルギーとなって様々な化学反応を進めるのだ。
人間が食事を摂るのも、息をするのも、個々の細胞が求めているからである。


細胞内での酸化によって、体内では水と二酸化炭素が生じる。
二酸化炭素は血液を経由して肺から排出される。
これが細胞のレベルで見た呼吸であり、有酸素呼吸という。
呼吸によって体内で生成される水は、一日に2リットル程度である。


一方、酸素がない状況であっても、細胞は他の手段によって熱を得ることができる。これを無酸素呼吸という。
全速力で走るなど、急激な運動をした場合、各細胞は大量の酸素を求める。
その結果、個々の細胞に十分な酸素が行渡らなくなる。
このとき酸素は無酸素呼吸によって熱を得るのだ。
有酸素呼吸と無酸素呼吸を合わせて内呼吸という。


外呼吸肺から酸素を取り入れ、二酸化炭素を吐き出す。
内呼吸有酸素呼吸酸素と炭水化物から水と二酸化炭素を得る。その過程で熱を生じる。
無酸素呼吸酸素を使わずに糖質でエネルギーを得る。副産物として乳酸が生産される。


燃料と酸素のどちらか一方が無くなっても生物は生きていけない。
多くの細胞が死ねば、個体も死ぬことになる。
燃料の欠乏による死を餓死、酸素の欠乏による死を窒息死という。


体外から取り入れた物質を利用して他の物質を合成したり、それにともうエネルギーの出入りを代謝という。
呼吸は代謝の一種である。




スポンサ−ドリンク



▲TOP

▲HOME