■生命科学
■バイオテクノロジー
■遺伝子工学
■分子生物学


ゲノム

ゲノムとは







ゲノムとは



ライフサイエンス(生命科学)の発展は目覚しい。
生物学を土台にして、ライフサイエンス(生命科学)は発展してきた。



近年、ヒトゲノム計画と転機として、バイオインフォマティクス、バイオメカニクスといった新分野が台頭し、ライフサイエンス(生命科学)の幅と奥行きが大きく増しつつある。



人間をはじめ、あらゆる生物は細胞から構成されている。
その細胞の中には、生命の設計図とも言える遺伝子が格納されている。
生物は遺伝子の指示にしたがって成長し、形作られていく。



遺伝子は個体をどのように構成するかといった情報である。
この情報の保持しているのがDNA(デオキシリボ核酸)である。



DNAはA、T、C、Gの4つの塩基が延々と連結した物質である。
塩基が文字に相当し、塩基の並び方によって、遺伝情報が表現されている。


PCで扱う情報は、0、1の二文字の並び方で表現される。
そして、これらの情報はハードディスク等に記録されている。
両者を比較すると理解しやすい。

情報遺伝の情報PCで扱う情報
情報の表現A、T、C、Gの4文字0、1の二文字
記録方法4種類の塩基の配列として、DNAに記録されている。磁性体上の磁化の方向として、ハードディスクに記録されている。

個体が持つ遺伝子のワンセットをゲノムという。
人間のゲノムである「ヒトゲノム」は約30億の塩基対で構成されている。



つまり、ヒトゲノムは、約30億文字で記述されている書物に例えることができる。
この約30億文字をすべて読み取ろうとする企てが、ヒトゲノム計画である。



ヒトゲノム計画は西暦2000年に完了し、塩基対の配列が明らかにされた。
しかし、文字の配列は明らかになったが、塩基配列の意味の解明までは済んでいない。
他国語で書かれた本を見たままに写し取ったが、単語や文意までは解釈できていないのと同じことだ。



塩基配列の意味が解明されることは、人類にとって大きな意義がある。
難病の克服や、新薬開発、事故や病気で失われた臓器の再生などへ技術的な展望が開けるからだ。
無論、生命倫理との整合を得てからの話ではあるのだが。


同時に大きなビジネスチャンスも控えている。
今後、各研究機関は塩基配列の意味の解明や、遺伝子によって生成されるたんぱく質の構造の特定に鎬を削ることになる。
ヒトゲノム計画後のライフサイエンス(生命科学)の世界を「ポストゲノム時代」という。







スポンサ−ドリンク



▲TOP

▲HOME